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イノベーション創出セミナー 第一回 @新丸ビル [valuation]

一昨日ですが、のこのこと新丸ビルまで出かけて、SFC主催、IV共催のセミナーに参加してきました。

・パネルディスカッション

パネリスト

【起業家:イノベーター登壇者】

AISSY株式会社 代表取締役社長  鈴木隆一氏

TechnoProducer株式会社 取締役  楠浦崇央氏

Collaboyou.LLP代表執行役 梅嶋真樹

(慶應義塾大学大学院政策メディア研究科 特任講師

【投資家・インキュベータ:イノベーター支援登壇者】

インテレクチュアル・ベンチャーズ  平手純司

SFCインキュベーションマネージャー  廣川克也

コーディネータ  慶應義塾大学総合政策学部長 國領二郎

主催|慶應義塾大学SFC研究所プラットフォームデザインラボ

共催|インテレクチュアル・ベンチャーズ

協力|慶應藤沢イノベーションビレッジ

全4回シリーズのセミナーの第一回。全体的なテーマは「いかにイノベーションを生み出すか」で、今回は成功事例についてのディスカッション。

いろいろと話しはあったのですが、AISSY(ところで、これをアイシーと読ませるのはちょっと無理。)の鈴木社長の発言が印象に残りました。例えば「技術をやっている人がビジネスに興味を持って欲しい」「大企業は運営が民主的なので、無難なものしか作れない。尖った技術は出てこない。」との意見は大いに共感できました。イノベーション創出とはそれまでの常識の否定が求められるので、合理的な反対意見がたくさん出てきます。それを押し切るだけの思い込みを持たないとイノベーターにはなれないのでしょう。また、どんな優れた技術でも使われなければ価値を生み出すことはありません。仮に特許を取得できたとしても、その特許が実施されなければ価値はゼロです。技術者は「世界を変える」との思いでマーケティングや契約といったことにも興味を持って欲しいです。

他方、会場の方からでていた「大学にはシーズがあるが、それをニーズに結びつける目利きが必要だ」との話は、正直また「目利き」かという印象です。イノベーションの話では必ず出てくるこの目利き必要論なのですが、こんな神様みたいは人はいない、というところから議論を出発させなければいけないと思います。目利きがいないからイノベーションが起きないということではなくて、イノベーターは「これで世の中を変えたい」という思いに突き動かされているのだと思います。イノベーターは「目利き」ではなく信念の人であり、そのような人を応援、支援する仕組みがイノベーションを促進するのです。

あと、大企業の役割が話題に上がっていましたが、これについては梅嶋さんの「どんどんベンチャーを買って欲しい」という意見が良かったです。これも、買い取るには目利きが必要だ、などという話になりがちなのですが、限られた研究開発費で最大の効果を得るためには、社内に世界最高のものがすべて揃っているのでなければ、社外の知恵も活用するのが合理的です。大企業は、民主的かつ合理的な意思決定によって、毎年一定額は社外の技術を獲得するという方針を決定して欲しいです。

どうすればイノベーションが生まれるか、についてはもちろん結論は出ないのですが、國領さんが種を蒔き続けたSFCは起業マインドの醸成機関として着実に成果を出してきていると感じました。身近に企業した人がいることが、企業へのハードルを下げる一番の要因だと感じます。SFCは、スタンフォードとはまた違う日本のベンチャー育成装置として今後も楽しみです。

ところで、本セミナーはインテレクチュアル・ベンチャーズ社が共催で、冒頭ではあの加藤様が日本総代表として挨拶されていました。その事業運営について評価が別れる同社ですが、セミナーの席上では良くも悪くも話題には出ませんでした。日本ではまだまだ知られていないのかもしれません。


地域団体商標の状況 [valuation]

いわゆる地域ブランドを商標法によって保護するために、今から6年あまり前の2006年4月1日から地域団体商標制度が導入されました。

それまでは、すでに全国的な知名度を獲得しているブランド名(例:夕張メロン)でなければ、「地名+商品名」という商標について商標登録を受けることができなかったのですが、地域団体商標制度の導入によって一定範囲の需要者(例えば、隣接都道府県に及ぶ程度の需要者)に認識されていれば、「地名+商品名」で登録を受けることが可能になったのです。

現在(2012年7月6日まで)のところ、約1000件の出願があり、そのうち約500件が地域団体商標として登録されています。特許庁のウェブサイトには「高い関心を集めています。」と書いてありますが、年度別の出願件数の推移を見ると、初年度の2006年度に698件と大量の出願があった後は、2007年度110件、2008年度71件、2009年度54件、2010年度48件、2011年度31件と残念ながら毎年着実にその数を減らしてきています。どうやら「高い関心」は薄れてきているようです。

出願減少の理由については推測の域を出ませんが、地域団体商標の出願主体は農協等の組合に限られているうえ、不当に構成員たる資格を有する者の加入制限をしてはならないなどの要件もあるので、なかなか出願までに至らない場合も多いものと思われます。また、複数の団体が同じブランド名を使用している場合にはどちらも単独では登録できないので、地元をまとめる事ができない場合もありそうです。

また、登録したからといって、急に知名度が上がったり売上が上がったりするわけではないので、導入初年度にはあわてて登録してみたものの、それ以降はあまり積極的には取り組んでいないところが多いのかもしれません。仮に登録しなくても、地域ブランドというものの性質上、他の人に先取りされてしまうということも考えにくいため、登録のメリットが見えにくいことも登録減少の理由の一つかもしれません。

とはいえ、地域ブランドを商標登録すると組合員の中ではそのブランド名を大事にしようという気持ちが出てくるのは間違いないと思いますし、実際にだんだん知名度が上がってきて、他人が紛らわしい商標を使い始めた時にこそ登録の効果が発揮されるので、もっともっと利用されてもいい制度だと思います。

というわけで、自分の地元北海道の登録状況を見てみると、以下のとおりわずか19件しか登録されていません。道東地域の登録が目立つ中、道南からは全く登録がないのはどうしたんでしょうか。函館を含む道南地域にも特産品はたくさんあるので、ガゴメ昆布などは登録されているのかと期待していましたが、まさかゼロとは。特許庁では無料で制度説明の講師派遣を行なっているので、地元関係者のかたは一度コンタクトを取ってみてはいかがでしょうか。


商標よみがな出願人
1十勝川西長いも (とかちかわにしながいも)帯広市川西農業協同組合 
2鵡川ししゃも (むかわししゃも) 鵡川漁業協同組合
3豊浦いちご (とようらいちご)とうや湖農業協同組合
4はぼまい昆布しょうゆ (はぼまいこんぶしょうゆ)歯舞漁業協同組合 
5大正メークイン (たいしょうめーくいん)帯広大正農業協同組合 
6大正長いも (たいしょうながいも)帯広大正農業協同組合
7大正だいこん (たいしょうだいこん)帯広大正農業協同組合
8苫小牧産ほっき貝 (とまこまいさんほっきがい)苫小牧漁業協同組合 
9幌加内そば (ほろかないそば) きたそらち農業協同組合 
10虎杖浜たらこ (こじょうはまたらこ) 胆振水産加工業協同組合
11ほべつメロン (ほべつめろん) とまこまい広域農業協同組合
12十勝川温泉(とかちがわおんせん)十勝川温泉旅館協同組合
13めむろごぼう(めむろごぼう)芽室町農業協同組合
14めむろメークイン(めむろめーくいん) 芽室町農業協同組合
15大黒さんま(だいこくさんま) 厚岸漁業協同組合
16十勝和牛(とかちわぎゅう) ホクレン農業協同組合連合会
17北海道味噌(ほっかいどうみそ)北海道味噌醤油工業協同組合
18東川米(ひがしかわまい)東川町農業協同組合
19びらとりトマト(びらとりとまと)平取町農業協同組合

IPXI Market Rulebook [valuation]

Intellectual Property Exchange International (IPXI) について、"Market Rulebook" のWorking Edition 1.0 を入手したので、その内容についてメモ。(Version 1.0 April 26, 2012)

取引が開始されるまで

  1. 保有する特許をライセンスしたい会社(スポンサー)が、IPXIの会員になる。
  2. Selection Committeeによる対象特許上場の提案を、Executive Committeeが許可する。
  3. IPXIは発行体となるSPVを設立し、スポンサーはSPCに対象特許に関する権利を移転、もしくはライセンスを許諾する。

 

ルールブックの内容

  1. IPXIは、非独占的なライセンス権を標準的な条件のもとで、市場ベースでの価格決定により取引を行う(100 Introduction)
  2. IPXIは、商品先物取引委員会(CFTC)や証券取引委員会(SEC)といった政府機関に登録されたものではなく、証券取引法等に基づく取引所でもない。(101 Regulatory Status)
  3. 取引所の意思決定機関を構成する委員会は、Executive Committeeおよびその他の委員会であり、その他の委員会としては、Rules Committee(規則委員会)、Selection Committee(選定委員会)、Business Conduct Committee(業務委員会)、Enforcement Committee(権利行使委員会)、Market Operations Committee(市場委員会)がある。(201 Executive Committee、202 Other Exchange Committee)
  4. Executive Committeeは、IPXIのCEOを含む3名の取引所会員で構成され、委員長はIPXIの取締役会で選ばれる。
  5. Executive Committeeは、CEOへの助言、他の委員会の設置、他の委員会からの提案の採用、会員に適用されるルールの設定、などの権限を有する。また、他の委員会の委員の選任、解任ができる。
  6. 規則委員会は、ルールブックの修正をExecutive Committeeに提案することを目的とする。
  7. 規則委員会は、当初の3年間は、各創立会員からの代表者によって構成される。これらの委員の任期については、特段の定めなし。その他の委員については任期1年で再任可。
  8. 選定委員会は、新規上場案件をExecutive Committee に提案することを目的とする。
  9. 選定委員会は、当初は5名の取引所会員の代表者で構成される。任期は1年で再任可。
  10. 選定委員会は、新規上場案件について、過去のライセンス状況、想定市場規模、障害・制限、過去の争訟、対象権利に対する市場ニーズ、などを考慮してOffering Scenario Document ("OS Document")を作成して、Executive Committeeに提案する。
  11. 業務委員会は、ルールからの逸脱の監視、調査、ルール違反に関する苦情の受付および審査、Executive Committeeへの制裁措置の提案を行う。
  12. 業務委員会は、当初は5名の取引所会員の代表者で構成される。任期は1年で再任可。
  13. 権利行使委員会は、会員からの権利侵害に関する申請に基づき、申請の内容を審査し必要に応じてExecutive Committeeに対して、権利行使の提案を行う。
  14. 選定委員会は、当初は5名の取引所会員の代表者で構成される。任期は1年で再任可。
  15. 市場委員会は、市場取引を監視し、市場のパフォーマンスと流動性を引き上げるとともに、価格の混乱を避けるために必要となる措置を発見する。
  16. 市場委員会は、5名以上の取引所会員の代表者で構成される。任期は1年で再任可。
  17. IPXIは、親会社取締役会の許可を得て、手数料を定める。手数料は、processing fees(プロセス手数料)、membership fees(会員費)、trading fees(取引手数料)などである。会員費の引き上げについては、一般に公開される。(年会費は5000ドル)
  18. 取引所の会員は、IPXIやその親会社、関係会社について何らの所有権も有しない。会員資格は譲渡不可。

New gTLD: 今後の手続き [valuation]

新しい一般トップ・レベル・ドメイン(new gTLD: generic Top Level Domain)の申請期間が終了し、6月13日にICANNから申請のあった全リストが公表されました。

今後は、これらの申請について、一般からのコメントあるいは反論を受け付ける期間となります。自らはドメイン申請を行わかった多くの企業・団体にとっては、自分たちの利益を守るための活動はまさにここからスタートすることになります。

「コメント」というのは、公式は申請に対する公式な反論ではないため、それ自身によって申請がブロックされることはありませんが、登録審査の過程で参考資料とされるもので、誰でもコメントを作成することができるようになっています。

コメントの受付期間は2012年6月13日から8月12日までの2か月間で、既に現時点(6月26日)で164件のコメントが一般に公開されています。(リンク

"ART"、"BIBLE"、"CHURCH"、"PATAGONIA"といった文字列について多数のコメントが見られます。このうち、"PATAGONIA"については、アウトドアウェアのパタゴニア社が申請しているのですが、コメントを見ると「地理的表示」である、アルゼンチンの一部である、などとあります。他方、今のところ、"TOKYO"や"OSAKA"についてはコメントは寄せられていません。

"APPLE"(アップル社)について、普通名詞なので不可とのコメントも見られます。同様のコメントが"VIDEO"(アマゾン社)についても見られます。”BOOK"(アマゾン社)について、".book"は".com"と同じように使われるべきで独占の対象ではない、とのコメントがあります。

さて、コメントは誰でもなんでも自由に言える掲示板のようなものですが、本気でドメイン登録を止めようと思ったら公式な反論(Objection)をしなければいけません。 反論は以下の4つの類型のいずれかに該当している必要があります。

反論の類型
Objection ground 
理由
Standing to object 
反論できる人
Who has standing 
紛争処理機関
DRSP 
String Confusion

申請されているドメイン名が既存のTLDまたは今回申請されているTLDと類似していて紛らわしい。

類似している既存TLDの運営者または新規TLD申請者ICDR
Legal Rights申請されているドメイン名が既存の法的権利を侵害する。法的権利を有する人(例:商標権者)WIPO
Limited Public Ieterest申請されているドメイン名が公序良俗に反する。誰でもICC
Community申請されているドメイン名が既存の団体を連想させる。申請されているドメイン名によって連想される団体ICC

これら4つの類型のうち、多くの企業にとって関心があるのは、2番めの"Legal Rights Objection"だと思います。これは、典型的には他人が申請しているドメイン名が自社のブランド名と同じあるいは類似した文字列となっている場合が該当することになります。紛争処理機関は弁理士にとってはおなじみのWIPOです。

さて、公開されている申請ドメイン名リスト(全1,930件)のなかに自社ブランドと抵触しそうなものを見つけたら、さっそくWIPOに反論を提出、といきたいところですが、この紛争処理手続には所定の費用がかかります。紛争処理に当たっては、1人または(両社が合意すれば)3人の専門家によるパネルが設置されることになっており、1人パネルの場合には1万ドル(DRSP費用 2千ドル、パネル費用 8千ドル)、3人パネルの場合には2万3千ドル(DRSP費用 3千ドル、パネル費用 2万ドル)となかなかお高い料金表となっています。なお、同一の申請ドメイン名に対して複数の反論がある場合にはパネル費用は前記の60%、また単独で複数のドメイン名に対して反論を出す場合には同80%にディスカウントされます。

それにしても、最低1万ドル(+反論文書作成のための弁護士・弁理士費用等)がかかることを考えると簡単には仕掛けられないとは思います。ですが、例えば"BEER"や"FILM"といったドメイン名が申請されており、これらがそのまま登録されると "kirin.beer"とか"fuji.film"といったURLが可能となるため、やはり反論を出しておくべきではないかと思われます。

反論提出期間はICANNによると「約7か月」ということなので年内一杯は検討する時間があります。グローバルに活動している企業においては、申請ドメイン名リストを見た上で、反論を出す、出さないについて社内で検討されてはいかがでしょうか。


IPXIで取引されるULRとは [valuation]

国際知的財産取引所(IPXI: The Intellectual Property Exchange International, Inc.)では、特許権そのものではなくULR (Unit License Right)契約といわれるライセンス権契約が取引される予定になっています。

通常のライセンス契約では、契約→生産・販売→ロイヤルティ支払というように、契約した後に売上高や生産個数に応じてロイヤルティ支払金額が決まってくる(ポストペイド)のに対して、ULR契約では最初に必要な分(例えば1万個分)のライセンスを(IPXIにおける売買という形で)購入する(プリペイド)ことになります。購入したライセンスは使いきりとなります。また、未使用分はIPXIのセカンダリーマーケットにおいて売却することが可能になる予定です。

サンプルでは、ある特許について全部で5千万個のライセンス枠が用意され、この枠がA、B,Cの3つのトランシェに分けられています。最初の1千万個までがトランシェAで価格は1個あたり0.5ドル、次の1千万個がトランシェBで0.75ドル、残りの3千万個がトランシェCで価格は1個あたり1.0ドルとなっています。つまり、同じライセンスでも需要が大きい場合にはその価格が上がる仕組みになっています。

セカンダリーマーケットの例では、上記のライセンス枠について、トランシェAが全て売れて、トランシェBについては1千万個のうち250万個が市場に出ている状況が想定されています。1個あたり0.5ドルでは売り切れたものの、0.75ドルでは売れ残りが出たという状況です。このため、トランシェAについては、セカンダリーマーケットで買い0.625ドル、売り0.630ドルの注文がそれぞれあるという想定になっています。トランシェAを0.5ドルで購入した人は、ライセンスを使って対象特許を実施することのほかに、ライセンスを使用せずに市場で売却して利益を確定させることも可能となります。

ULR契約の内容は標準化されているため、当事者間におけるライセンス交渉というのはなく、あらかじめ設定された条件でライセンスを受けるか(ULR契約を買うか)どうかという判断になります。

気になるのは、果たしてIPXIで取引される特許案件が出てくるかどうかなのですが、創立会員(企業)6社、創立会員(大学)5大学および創立会員(研究所)3機関は、それぞれ会員になってから12ヶ月以内に取引対象となる特許を持ち込むことになっていますので、取引所を作ったけれども上場銘柄がないという某AIMのようなことにはならないようです。

特許権を市場に出す側(Sponcer)としては、誰にその技術を使われるか分からないといった不安は避けられないと思いますが、相対では経済的に見合わない多数の相手方からロイヤルティを受け取れるというのは、知的財産の収益化という観点からは魅力的です。

実施権の買い手としては、面倒な交渉なしでライセンスがリーズナブルな価格で調達できる、必要な分だけ買うことができるといったメリットがあります。中小企業でも大企業でも同じ条件が適用されます。更には、未使用分は売却することも可能となる予定です。

ただし、今のところ、マーケットの参加者はIPXIのメンバーに限られているので、セカンダリーマーケットを成立させるためにはもっと幅広い多数の投資家をメンバーに迎え入れる必要がありそうです。

(IPXIおよびULRは登録商標です。)


IPXI: Intellectual Property Exchange International, Inc. 国際知的財産取引所について [valuation]

シカゴ・オプション取引所(CBOE)、フィリップス(オランダ)、ラトガース大学(ニュージャージー州)、ノースウエスタン大学(イリノイ州)およびユタ大学(ユタ州)の5組織が創立会員(founding member)。

その後、会員が増加し、現在の会員は以下の27組織。

創立会員(企業) Founding Member - Corporate

  • Philips Intellectual Property & Standards (エレクトロニクス)
  • Com-Pac International (パッケージ)
  • MetaPower, Inc (コンサルティング)
  • Ford Global Technologies, LLC (自動車)
  • Sony USA (エレクトロニクス)

創立会員(大学)Founding Member - University

  • Rutgers University
  • Northwestern University
  • University of Utah
  • University of Notre Dame
  • Regents University of California

創立会員(研究所) Founding Member - Laboratory

 

  • Lawrence Livermore National Laboratory
  • Pacific Northwest National Laboratory
  • Brookhaven National Laboratory

 

一般会員 Regular Member

 

  • Caisse des Dépôts et Consignations (フランスの公的投資機関)
  • University of Chicago

 

賛助会員 Associate Member

  • DeWitt, Ross & Stevens S.C. (ウィスコンシン州にある法律事務所)
  • Ocean Tomo, LLC (2008年にIPXIを設立。本社シカゴ)
  • Article One Partners (米国の特許調査会社)
  • North Point Advisors, LLC (サンフランシスコのM&Aアドバイザリー)
  • DLA Piper (グローバル法律事務所。東京事務所あり)
  • Red Chalk Group (シカゴ本社の知財コンサルティング。東京事務所あり)
  • Innography (知財関連調査ソフトウェア開発。テキサス州オースティン)
  • Marsh, Inc. (保険ブローカー)
  • Nordic Patent Institute (デンマーク、アイスランドおよびノルウェーによる政府間機関)
  • Pantros IP (特許分析ソフトウェア開発。カリフォルニア州サクラメント)
  • Sullivan & Cromwell, LLP (グローバル法律事務所。東京事務所あり)
  • TAEUS International Corporation (特許評価サービス。コロラド州)


新しいgTLDの申請内容 [valuation]

ICANNが実施していた新しいトップレベルドメイン(New gTLD)の募集がこのほど締め切られて応募の詳細が公表されました。(リンク

全部で1,930件の応募があり、そのうち北米から911件、ヨーロッパから675件、アジア・パシフィックからは303件となっています。

全体を概観したコメントは既にいろいろとでているので(これとか、これとか、これとか)、ここでは公表されているロケーションが"JP"のものについて見ていきます。

ロケーションが"JP"となっているものは全部で71件(末尾に一覧あり)で、主に企業名(ブリヂストン、ブラザー等)です。ブリヂストンは「普利司通」という国際ドメイン名(IDN: International Domain Name)も出しています。GREEはありますがDeNAはなし、ABLEやCHINTAIはありますがリハウスはありません。金融系では日本生命がNISSAY"を出してますが、その他の銀行、証券、保険はいずれもなし。ちなみに、JP以外では"CITI"(シティグループ)、"BARCLAYS"(バークレイズ)などが出ています。ぱっとみてわからないのは田辺三菱製薬の"MTPC"などがあります。"MITSUBISHI"は三菱商事が出していますが他の三菱系の会社さんはいいんでしょうか。なお、三井や住友はありません。

企業名以外では、DATSUN(日産)、FIRESTONE(ブリヂストン)、GGEE(GMOインターネット)、GOO(NTTレゾナント、ただしGoogleと競合)INFINITI(日産)、LEXUS(トヨタ)、LIXIL(住生活グループ)NICO(ドワンゴ)、PLAYSTATION(ソニー・コンピュータエンタテインメント)など主要なブランドで申請があります。ヨドバシカメラのGOLDPOINTというのはやや変わってます。相当大事な名前と考えているようです。なお、XPERIAはスウェーデンのSony MobileがApplicantとなっているのでJPには含まれていません。

その他で目立つのは、GMOドメインレジストリがINC、MAIL、SHOPといった属性ドメイン名や、NAGOYA、OSAKA、TOKYO、YOKOHAMAという地名ドメインを複数出しているのが目立ちます。これは当然レジストリサービス目的と思われますが、INCは".com"に類似しているためか競合が11社もある屈指の人気ドメイン名となっているほか、MAILとSHOPも同様に多数の競合があります。他方、TOKYO、NAGOYAは競合なし、OSAKAは同業のインターリンクとの2社だけとなっていて、意外にも地域名を申請したところは少ないようです。将来的に".tokyo"というドメイン名が人気になるんでしょうか。

地域名といえば、ビジネスラリアートがOKINAWAとRYUKYUを出しているのも目を引きます。国内では数少ないeduドメインホルダーである京都情報学園のKYOTOも異色です。

しかし、このような地域ドメイン名は、商標でいえば3条1項3号の産地を普通に表示するものなので、特定の個人や会社に使用を独占させるのは問題があるように思うのですが、ICANNではどうするつもりなのでしょうか。ちなみにICANNのリリースでは、1930件中"66 are geographic name applications."とあるので、地域ドメイン名の申請、取得は想定されているようです。

インターリンクはMOEを出していますがこれは「萌え」なのでしょうね。"www.nekomimi.moe"とか人気でるのでしょうか。

JP以外で目についたものをいくつかあげてみます。

DELOITTE、KPMG、PWCはありますが、EYは2文字のため申請しなかったようです。ACCENTURE、BCG、MCKINSEYはあります。

CPAなんですが、米国AICPAのほかにGoogleを含む6件が競合しています。どうしてGoogle(リリース文書中、Charleston Road RegistryとあるのがGoogleです)がCPAドメインを取りに来ているかというと、ここでいうCPAはCost Per Aquisitionでコンバージョン単価のことなんですね。詳しくはリンク先を見ていただくとして、GoogleのAdWordsの課金方式の一つということです。

AmazonとGoogleは、APP、BOOK、BUY、CLOUD、DEV、DRIVE、FREE、GAME、MAIL、MAP、MOVIE、MUSIC、PLAY、SHOP、SHOW、SPOT、STORE、TALK、YOUと多くのドメイン名で競合しています。

Microsoftは基本的に自社サービス名だけの出す方針のようで、結果としてGoogleとの競合になったのはDOCSとLIVEの2つだけでした。

フランスのロレアル(L'Oreal)は、BEAUTY、HAIR、MAKEUP、SALON、SKINなどを出していてかなり積極的です。

行政機関では、台北市がTAIPEIを、ニューサウスウェールズ州がSYDNEYを出しています。

保険会社では、AllstateがALLSTATE、AUTOINSURANCE、CARINSURANCEに加えてロードサービス名であるGOODHANDSを出しています。American International Groupは破綻したくせにしっかりAIGを出してます。

Yahoo!はYAHOOとFLICKRの2つのみのようです。

CORP、INC、LLC、LLP、LTDは予想通り人気ですね。ドイツの.com に相当するGMBHはGoogleを含む6社の競合です。

マクドナルドはMCDとMCDONALDSの2つ。これを見る限り「マック」よりも「マクド」の方が正統ですね。

国際ドメイン名では、Googleが「みんな」、「グーグル」を、Amazonが「アマゾン」、「クラウド」、「ストア」、「セール」、「ファッション」、「ポイント」、「家電」、「書籍」を出しています。

他にも面白い申請あると思いますが、2000件近いので見きれません。これはと思うものがありましたらコメントにて教えてください。

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ロケーションが "JP" となっているNew gTLD申請一覧


Nortel: IPv4アドレスの売却 [valuation]

Nortel の2012年第一四半期の決算書には、主要な事業の売却として12項目が挙げられており、その12番目にIPv4アドレスの売却がある。

(xii) the sale of a small number of its Internet Protocol version 4 addresses to various purchasers.

ただし、売却金額については記載されていない。

さらに読み進めていくと、これからおよび今後の債権回収の取組としてIPアドレスの売却についての記載がある。

Internet Protocol Addresses

NNC commenced a process, approved by the Canadian Court, to sell certain residual IT assets primarily consisting of about 17 million Internet Protocol version 4 addresses (IP Addresses) and IT hardware assets including 700 servers. Working together with the Canadian Monitor, Nortels goal is to maximize the value of these residual IT assets in a timely manner. Any definitive sale agreement will require approval of the Canadian Court.

ここでは、NNC (Nortel Network Corp.) が17百万個のIPv4アドレスの売却プロセスを開始したと書かれており、やはりNortelは今もってクラスAアドレスを保持しているようだ。

NNCは、2012年の2月にCablevision Systems Corporationの子会社とSalesforce.comに、4月にBell Aliant Regional Communications, Limited Partnershipに、5月にはVodafone Americas Inc.に、それぞれ少数のIPv4アドレスを売却しているが、詳細な取引条件については、今後の売却に影響があるため裁判所から公開を制限されている。

IPv4アドレスについては、既に通常のプロセスで現在の北米におけるアドレス管理者であるARINから新規の割り当てを受けることはできなくなっているため、ビジネスのうえでアドレスが必要であれば、こうしたレガシーアドレスを有償で調達するということも必要なのだろう。

なお、上記決算書には記載がないが、2011年4月にはマイクロソフトにIPv4アドレス 約67万個を750万ドルで移転している。(裁判所許可ARINリリース


特許価値評価 20のステップ [valuation]

ちょっと古い(2004年)けどAICPA(米国公認会計士協会)の雑誌 "Journal of Accountancy"に"20 Steps for Pricing a Patent"(特許価値評価のための20のステップ)という記事を見つけました。

筆者は価値評価専門の会計士(CPA/ABV)でかつ特許弁護士(Patent Attorney)でもある人です。

参考のために日本語訳もつけてみました。

ステップ1の特許が実在することの確認から、ステップ20の報告書の作成まで、基本的ながら参考になることが書いてあります。

このような詳細なステップを踏んで評価されるのは薬関係の特許などかなり価値があると想定されるものに限られますが、独占による利益の最大化のところなどは参考になります。

特許が単体で価値評価の対象になる場面はまだあまり多くありませんが、今後はそういうケースも増えてくると想定されるので、今後もいろいろな手法について検討していきたいです。
実務上は、特許が事業にどのように使われているか、特許なしの場合はどうなるのか、寄与度はどの程度か、ライセンサーとライセンシーではリスク(割引率)は異なるか、売上高はどう予測するか、権利の強弱、広狭をどう反映させるか(キャッシュフロー、寄与度、ディスカウント)、代替技術による陳腐化の織込み、権利消滅後はどうなるか(それまでにブランド価値が発生していることが多い)、などなどいろいろと難しい問題がありますが、引き続き検討していきます。

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特許の価値評価が必要な場面 [valuation]

特許の価値評価については、もう随分と前から必要だ、必要だ、と言われていますが、不動産鑑定業者のような特許価値算定業者が出てきているかというとそうでもないので、まだまだ特許価値評価はビジネスとしては大きくなっていないようです。

もちろん、企業結合会計基準が変わったので、日本版のPPA(Purchase Price Allocation)が今後どんどん出てくると思いますが、これは事後的に価値を割り振るものなのでここでは考えません。

そうすると、価値評価が必要となる場面にはどんなものがあるか思いつくままに挙げてみると
  1. 他社に対する買収、合併(M&A)
  2. 一部事業の分社(スピンアウト)、一部事業の売却(スピンオフ)
  3. 他社とのJV設立(技術の現物出資)
  4. グループ内での権利移転(税務目的)
  5. ベンチャー企業への投資(出資、融資)
  6. ライセンス交渉(一時金、料率)
  7. 特許権等権利の売買
  8. (例外的ですが)証券化の際の評価
  9. (例外的ですが)担保としての評価
などですかね。

こういった場合、今のところは自社内で値段を決めているのでしょうかね。
ただし、事業と共に技術(特許)が移転する場合は、事業の価値をだしてやればよいので、そういうのは会計士さんがやるのでしょう。
で結果として、知的財産自体の価値を出す必要がある場面は余り多くないので、専門の業者が立ち上がっていないことにつながっているということでしょう。


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